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文献詳細

雑誌文献

病院13巻5号

1955年11月発行

文献概要

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病院史概説(19)

著者: 岩佐潔1

所属機関: 1病院管理研修所

ページ範囲:P.55 - P.61

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XX.20世紀のアメリカ病院
1)病院統計とリストの歴史
 19世紀の後半に到り病院の性格は一変した。それは既に述べた様に近代医学の確立,諸技術の進歩,社会構造の変革等色々な要素に原因されていた。かくして今日我々が近代病院として認識する様な,内容について言えば科学的であり経営面より見れば合理的である病院が外面的には堂々たる高層建築として出現して来たのが20世紀の病院である。しかも,この様な高度の大規模病院が雨後の茸の様に続々として建造されているという点に今世紀の特長がある。これまで我々が各世紀の大病院として,特にその名を列挙して来た病院よりも遙に大きく遙に優れている病院を今や各地に無数に持つている。従つて我々は個々の病院について多くを語ることは出来ない。寧ろ統計的に病院増加の推移を観察する方が適切であろう。アメリカにおける病院リストの最初のものは教育庁の役人M. Tonerが編纂して1873年にアメリカ医師会から発表されたものである。
 これによると1872年現在収容施設を有する病院は178でその年間入院患者総数は146,472人となつている。地区別病院数は第1表の如くで又設立年次別に見れば第2表の如く加速度的にその増加率が上昇している。経営主体による分類は第3表の様になされているがこれ等径営主体の内容については説明がない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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