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文献詳細

雑誌文献

病院15巻6号

1956年12月発行

文献概要

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療養所の性格と機能について

著者: 大塚弘1

所属機関: 1厚生省国立療養所課

ページ範囲:P.11 - P.19

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 わが国に国,公,私立の各種療養所ができて久しい。しかし,改めて療養所とは何かの問題にいたると必ずしも定説があるわけではない。一応今の時機においてそれ等の考えをまとめて見ることは無用のことではないと思われるので,それに手をそめたのであるが,私は先ず療養所一般を考究し,次いで国立公立療養所と一般療養所との質的差異を明らかにしようと思う。
 第一に,療養所の概念を次のように定義する。「日本における療養所は,特定の疾患ある特定又は不特定多数の者に対して医療を給付し,そこを専ら療養の場とさせ,医師その他の者による療養生活の指導と訓練とを行い,併せて患者の隔離を図る施設である。但し,国又は地方公共団体によつて設置運営せられる場合には,行政庁又は営造物として,国民又は地方公共団体員(住民)全体のために,一走の要件のもとに,無差別平等の利用に供せられるのを常とする。又,医に関する学術の研究又は修習機関の性格を併有することもあるが,療養所一般の基本をなす法的性格は病院である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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