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文献詳細

雑誌文献

病院16巻8号

1957年08月発行

文献概要

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放射線科運営上の設計私案

著者: 外河高秋1

所属機関: 1国立松山病院放射線科

ページ範囲:P.499 - P.503

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 放射線科医のいる病院では病院の格も上位に有り設備も良く又遂次進歩し得るが,中小病院の多くは現在各科の医師が利用している関係上,運営は主任X線技師が行つている。整備を整える為の要求をする場合,その技師の置かれている立場により通る所と通らない所とがあり,なお又管理者の理解,或いは放射線の知識の有無により,その採択に差があると云える。病院管理者の最も留意す可き点は地位に関らず善意による意見を採上げる度量を必要とすることであろう。然し乍ら予算に縛られた病院では進歩の遅れることは云う迄もない。よい運営の第一歩は設備だと考える。第二は人の質と数である。設備が揃つても人が不足すれば充分の働きは出来ない。放射線は障害を考慮し且つ又暗室内での勤務であり他と比較し得ない程疲労する業務であるから,業務も交代出来る様余祐を持たせて人員の確保をしなければならない。病院での放射線科の業務も最近増々複雑となり,間接・断層・連続撮影等の量をも増加するに及び往時の様に心落付いてじつくり診療する暇がなく能率を挙げる為スピードが要求される時代となつた。各科が利用する放射線科であるから,放射線科の完備は各科に利益をもたらす結果となるものである。
 一例を挙げると診断用500mA,間接用・携帯用・深部治療と夫々一台の装置計4台が有つても透視中は他の撮影は全て行うことが出来なく内科外科と透視を続ければ他の患者の処理は停止状態となるのである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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