文献詳細
文献概要
新春放談・下
看護管理・医療保障・公衆衛生
著者: 吉田幸雄1 曾田長宗2 橋本寿三男3 尾崎嘉篤4 守屋博5 橋本寛敏6 塩沢総一7 尾村偉久8
所属機関: 1厚生省病院管理研修所 2公衆衛生院 3厚生省国立療養所課 4厚生省国立病院課 5国立東京第一病院管理部 6聖ルカ国際病院 7東京警察病院 8厚生省公衆衛生局
ページ範囲:P.110 - P.118
文献購入ページに移動吉田 それでは,外来については問題が残りましたが,こんど看護の問題を取り上げたいと思いますが,まず最初に,ナーシングユニツトが非常に最近大きくなり,50床,60床,70床,80床と,最近では90床という巨大ユニツトが現われて来たことですが,これでいいのか,一体ナースはどこの階層で責任を持とうとしているのかわからない。これは逆行した姿が出てきている姿を表わすのではないか。ナース自体の自覚が足りないのか,あるいは病院の院長,経営者が病院にそういう大ユニツトを輸入しているのか。採算の問題と三交代の人員割ふりとが関係しているのでしようが,こういう80床,90床のナーシングユニツトは一体どういう意味なのか,まずこの問題ですが,橋本先生,おききになつていらつしやるんでしよ。
橋本(寛) 看護業務の内容というものはなんだという問題に帰するんですよ。看護婦に何をさせるかということについて,はつきりしたお考えのない方があるんです。それで従来,日本では看護婦というものは,手術場においては実に有能な看護婦として働いたけれども,病室においては,ただポリスだけやつている。監督だけしてやつている,こらこらと,家から人がきたりしていた時には,どんなに単位を多くたつてできますよ,交番のように,パトロールして,こらこらとやつていればいいので,そうすればいくら患者が多くてもいい。
掲載誌情報