icon fsr

文献詳細

雑誌文献

病院19巻11号

1960年11月発行

文献概要

--------------------

病院職種の社会心理的構造にふれる

著者: 原素行1

所属機関: 1早稲田大学診療所

ページ範囲:P.851 - P.852

文献購入ページに移動
ある日の院長と用務員長との対話
 もう一昔も前のこと,ある日,何かの用事で,院長室に来た用務員長が,帰りしなに,こう云つた。「この節の院長は,昔の院長と違つて,何からかにまで,大変なお仕事ですナー」この話に,筆者は,ついつられて,「病院の全責任を負わされているんでネー」と,思わず云つてしまつた。このとき,最高責任者だの,全職員を指揮監督するとか,古いお役所病院の規則に書かれていた官僚的な言葉を用いなかつた。それが,意外にも,大いに役に立つた。
--患者が来る。受付ける。診療する。入院の必要があれば,そのような取扱いをする。調理場の仕事もあれば,ボイラーに火を焚かねばならないし,それから掃除もネー。何にもかも,患者の世話に一連の関係があるので,兎も角,院長となれば,全責任者だからナー。だが,到底一人では,やりたくとも,出来ない相談で,また院長は神様でもないし。だから,職員が分担してくれて,やつて行けるのサ。君だつて掃除をしたり……--

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら