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温泉病院のアルバム
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ページ範囲:P.747 - P.754
文献購入ページに移動今から約1000年前,聖徳太子が,伊予の国道後に温泉を開き,民衆のための治療の場とし,保健の場ともなしたと伝えられている。温泉は,国民医療の場,自己治療の場,そして,精神安定の場ともなった。明治,大正のころ,馬に揺られて行く,山の湯治場道は農閑期の風景であり,また壊しの古里の思い出であり,ときに郷愁の詩ともなった。この頃,温泉町のどよめき,レジャーの町,そして湯の町エレジー,いづれも不快指数とされている。それが,一方,科学と人類に奉仕する精神と社会主義とが,温泉治療の近代施設を創造し,近代的湯煙が脚光にゆらぎ出した。
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