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文献詳細

雑誌文献

病院20巻2号

1961年02月発行

文献概要

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あとがき

著者: 吉田幸雄

所属機関:

ページ範囲:P.152 - P.152

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 いよいよ来年度予算の政府案が,国会に提出されました。今年は大蔵省と各省との間の予算折衝が1月4日から開始され,池田内閣の政策の三本柱の一つである社会保障費は各関係団体の運動とからみあつて,約半月の間もみにもまれました。その結果,病院関係では,(1)医療費については診療報酬の総枠を10%増額し,改めて中央医療協議会の決定によつて,その配分を措置すること(2)病院ストを契機として問題になつた病院の経営管理改善については,厚生省医務局内に病院指導課を設置し,更に病院管理研修所を病院管理研究所と改めて,その機構を整備すること,の2つが決定しました。
 第一の問題については,厚生省の原案によれば,病院14%,診療所6%アツプとなるということで,各団体間に大きな波紋を投じたようである。これについては,誤解があつたようであるが,算定方法は,個人立診療所長の生計費を119,000円と27年当時より3倍以上にみこみ,病院勤務医の平均給与を39,215円,正規看護婦18,847円と算定,医薬品は薬価基準より1割弱安い購入価格で,その他の物件費は患者の増加率のほか,医療器械や光熱水費内容改善を見込んでいる。その結果,支出は一病院平均で1カ月約270万円,診療所は24万円と算定,現在の保険収益とくらべると,病院で約14%,診療所は歯科も含めて約6%,平均10%の増加となると算出されたものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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