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文献詳細

雑誌文献

病院20巻5号

1961年05月発行

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理学的治療,温泉治療の治療費原価計算

著者: 大内太門1

所属機関: 1国立別府病院理学療法科

ページ範囲:P.373 - P.377

文献概要

 現行の社会保険診療報酬規程によれば,理学療法のうち通電療法,光線療法,マッサージ等の治療料金は乙表では1件2.5点(25円),甲表では基本診療料に含まれる。各種治療を併用した場合あるいは治療部位2カ所以上の場合,最高5点,整形外科的訓練は1日5点である。特殊の設備と技術を要し,人手のかかる温泉治療も理学療法の料金に準じ,甲表では基本診療料に含まれ理学的治療(放射線治療を除く)は「病院の無料奉仕」の感がある。温泉は自然に湧出し,燃料は不要であるから治療は無料でもよかろうと考えるならばそれは実情についての認識不足も甚しいといわねばならない。これらの治療料が原価以下の低廉であることは,わが国医療施設における理学的治療の実施をはばみ,温泉の医学的利用の発達を抑制する主な原因の一つとなつている。筆者は国立別府病院における温泉治療,理学的治療の原価計算をおこなつたので,ここに報告し,診療報酬規程改訂の参考に供したい。
 まず理学的治療料に関する参考資料を紹介する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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