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雑誌目次

雑誌文献

病院20巻8号

1961年08月発行

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特集 第11回日本病院学会総会

第11回日本病院学会プログラム

ページ範囲:P.556 - P.557

第1日目(5月18日)
8.30〜11.00 開会の辞 会長 島内武文

会長挨拶

昭和36年日本病院学会によせて

著者: 島内武文

ページ範囲:P.555 - P.555

 病院学会もすでに10年間の確固たる歩みをみせて堂々たる学会となり,今年は仙台において開かれることとなつた。私はこんどの第11回総会には加藤国立仙台病院長から,仙台は折角病院管理学の教室があるのだからお前がやれというお話で,全くはからずも私が会長の重責を負うこととなつた。まことに身にあまる光栄である。
 今回も前回のシンポジウム方式にならい何とか魅力あるものとして,遠来の会員に報いたいと考えたが,2日の会期にたいし思いがけずにも60題以上の演題が集まり,特別講演の他は一つのシンポジウムを編成しただけでプログラムは一ぱいになつてしまつた。全くうれしい悲鳴をあげた次第である。第7回より2日となつた会期も,やがて3日を要するのではなかろうか。従つて従来の学会では一部の病院管理学者の演題が多かつたのであつたが,今回は新人の登場がいちじるしかつた。学会は10年をへて新たな発展をみせてきたともいえよう。会期の数日前に全国看護協会総会が静岡で行われた関係もあつて,例年多数をしめていた看護関係の出題がほとんどなく,さびしさを感じたが,反面給食関係の出題が多かつた。

学会講演抄録

1 小児科の現況調査,他

著者: 今村栄一

ページ範囲:P.558 - P.586

 主要な総合病院111を対象として,小児科における診療と看護の状況を調査した。
 1.小児科の病床数は10〜30床が多く,総病床数の5〜10%のものが多かつた。

シンポジウム

医療施設の地域的使われ方について

著者: 吉武泰水 ,   浦良一 ,   筧和夫 ,   松本啓俊 ,   守屋博

ページ範囲:P.587 - P.597

 守屋 医療施設が地域的にどう使われているかということは病院管理の非常に重要な問題であります。と申しますのは病院内の各部門の経営,医療,運用という問題と相対しまして医療機関自身が社会に対してどうであるかは同じ位重さのある問題です。吉武先生をリーダーとしました建築グループは,この点につきまして非常に関心を持つておられます。吉武先生の調査のうち,現在のところどう使われているかという問題と,将来の形を想定したときにどういうふうな医療機関があるといつた二つの問題にしぼつてお話を伺いたいと存じます。
 まず吉武先生からいままでの調査の結果をお伺いいたしたいと思います。

グラフ

第11回日本病院学会総会

ページ範囲:P.599 - P.606

座談会

病院学会を顧みて

著者: 吉田幸雄 ,   一条勝夫 ,   酒井清周 ,   斎藤弘 ,   石戸谷ちゑ ,   原素行 ,   石原信吾 ,   岩佐潔 ,   岩本正

ページ範囲:P.608 - P.616

学会の準備側の苦心
 吉田 恒例によりまして,印象のまだ生々しい学会をふり返つて,座談会をいまからお願いするわけでございます。
 会長さんにご出席願うのが恒例ですが,ご都合がお悪いので,実際に学会を運営された一条先生,それから塩釜病院の院長先生の酒井先生と,仙台逓信病院の院長先生の斎藤先生と,岩本病院の院長先生の岩本先生と,仙台市立病院の石戸谷総婦長さんとに地元代表で出ていただきまして,あとは例によつて例のごとき顔ぶれでございます。

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日本病院学会印象記

著者: 岩佐潔

ページ範囲:P.619 - P.622

△第1日午前
 病院学会も回を重ね今年は第11回総会が5月18,19両日仙台市で開催されました。第1日はさわやかな快晴にめぐまれ,会場に当てられた川内講堂に続々と参会者がつめかけました。この講堂は広瀬川を越えた市の郊外にあつて,青葉城のふもとで一時国連軍が使用していたキャンプの内にあつた演芸場で,今では東北大学に移管されて使用されているものです。目にしみる山の緑と,芝生の広びろした環境が俗塵を離れて学会にふさわしい雰囲気をただよわせていました。
 定刻8時30分をすこし過ぎた頃には広い講堂の7〜8分の席はうずめられ,遠来近来のなじみの先生方の顔がみえました。開会は少しおくれ,9時少し前,拍手に迎えられて学会長の島内教授が演壇に現われ,開会の挨拶を行いました。それより仙台市立病院長の一見先生が座長席につき直に一般演題の発表に入りました。

あとがき

著者: 吉田幸雄

ページ範囲:P.624 - P.624

 第11回病院学会特集号をお送りします。毎年のことながら,今年の夏は特に暑いと思われますが,ひるがえつて,仙台の学会は実にスガスガしい季節と環境だつたことがなつかしく思いだされます。
 東北は公立病院が多く,病院管理の問題ばかりでなく,医療の普及ということで特に意を用いてこなければならないところでした。その中心地であり,日本で最初の病院管理教室の存在する仙台で学会が開かれたことは意味の深いことでした。

基本情報

病院

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1383

印刷版ISSN 0385-2377

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