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社会保険診療報酬改訂をめぐって
著者: R.S.
所属機関:
ページ範囲:P.65 - P.70
文献購入ページに移動 昭和35年春以来の医療費値上げの動きは,その間病院ストのあおりをくって活発化し,昭和36年7月の点数改正で一応の値上げが実施された。しかしながら,この点数改正を不満とした医療担当者側は,保険医総辞退をもってこれに応じ,医療費問題はさらに紛糾を続けたが,政府,自民党と医師会側との間の話し合いがまとまり,かろうじて保険医総辞退の危機をさけることができた。その結果生まれた医療懇談会でまとめられた了解事項のうち,診療報酬について書き,すなわち「なお,現行の診療報酬につき,特に緊急是正を適正と認められる事項については,政府部内においてとり急ぎ十分な検討を加え,成案を得しだい,医療協議会に諮る」とあるのに基づいて,去る12月1日に告示された。いわゆる緊急是正による医療費改訂によって,昭和35年以来2カ年にわたって紛糾を続けた医療費問題も,ひとまずケリがついたようである。
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