病院22巻10号

1963年10月発行

特集 病院の機械化

病院機械化への道

著者： 石原信吾¹

所属機関： ¹虎の門病院事務部

ページ範囲：P.23 - P.28

1．生産性と病院
　生産性とは，投下した生産要素とそれによって産出した生産物との量的な関係をいう。そして，労働力，原材料，機械設備などの生産要素を有効に使って労働力単位当りの生産を引き上げることを労働生産性の向上といい，一般に生産性向上と略して呼ぶ。
　生産性を考える場合，いま言った労働生産性，なかんずく付加価値労働生産性が最も重視される。ここで付加価値とは，売り上げ高から前給付費用，すなわち原料，外部用役および減価償却の費用を差引いた額で，生産の過程でそこに新たに生み出された価値と考えられるものである。