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慢性精神病療養者の意見態度調査—慢性精神病患者の社会復帰教育(第2報)
著者: 井上正吾1 加藤孝正1 斉木佐智子1
所属機関: 1三重県立高茶屋病院
ページ範囲:P.59 - P.68
文献購入ページに移動1)院内の環境的要因では病院は「良い」「普通」とするものが圧倒的であるが,入院に際しては未知の者がこれまた相当に多い。施設が最もよいとして,次いで治療,職員となっている。治療に対する認識は,服薬,注射,作業療法に集まっている。
院内の生活では作業,散歩,無為にすごすのが目立ち,医師,看護者と交渉をもつ割合は非常に少ないが,治療者側の態度に原因していないことは全体の60%以上が「良い」「普通」とみていることからもうなずける。
2)作業に関しては,積極的と無為的な者とで二分されているが,これは作業の種類にもよると考えられる。現在実施中の作業と希望している作業とは差異がみられることからもわかる。
自由回答では男は肯定,批判的,女は肯定的傾向がみられた。
3)実際社会への復帰に対しては,男女とも若干差異があり,男の半数の者が自信がない,わからないとするのに女では38%程度にすぎない。職業の紹介においては30%程度が希望するのに残りは否定,無回答となっている。自由回答では作業関係と同じ傾向がみられる。
4)レクでは現在実施中のものと希望する種目に差がみられ新たに手芸,料理,華道等の教養的なものが含まれてきている。
1週当りも1〜2回を適当とするものが多い。
5)社会生活上の教養,知識に関しては,それを希望するもの多く半数以上である。
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