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新春に当たって
紀元5,000年から見た1964年
著者: 守屋博1
所属機関: 1順天堂大学
ページ範囲:P.19 - P.19
文献購入ページに移動 私は登呂の遺趾もポンペイの遺趾も見たことはない。当時の人々として生活の様子の再現は好ましことかどうかわからないが,われわれも同様のことを数千年後覚悟していなければならぬ。
まず広い東京の遺趾が出てくるだろう。1964年のオリンピックの巨大な施設の外に銀座や日本橋には若干の百貨店や銀行と思われるものが出るかも知れぬ。霞ガ関には議事堂を中心に官庁街がそれと知られるだろう。しかし大部分の庶民の住宅と思われるところには,狭い曲った道と小さな住居跡のある点,本質的には登呂とそんなには異なっていないのではあるまいか。
まず広い東京の遺趾が出てくるだろう。1964年のオリンピックの巨大な施設の外に銀座や日本橋には若干の百貨店や銀行と思われるものが出るかも知れぬ。霞ガ関には議事堂を中心に官庁街がそれと知られるだろう。しかし大部分の庶民の住宅と思われるところには,狭い曲った道と小さな住居跡のある点,本質的には登呂とそんなには異なっていないのではあるまいか。
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