icon fsr

文献詳細

雑誌文献

病院23巻10号

1964年10月発行

文献概要

Hospital Topics 診療管理

リハビリテーション・サービスの案内

著者: 佐々木智也1

所属機関: 1東大・物療内科

ページ範囲:P.85 - P.86

文献購入ページに移動
 リハビリテーションは時代の脚光を浴びているので,コトバとして知らない人はないと考えるが,その実務となると多くの医療関係者が把えどころのないものと感じているのではないだろうか。しかし,リハビリテーションの理念は昔からあったもので,それほどに理解し難いものではない。病気の結果として何らかのハンディキャップを負った者に,いかにしてこれを克服するか,または,いかにして不利な条件下で生活するかを考え,教え,訓練することである。このようなことは,程度の差こそあれ従来から,すべての医療間係者が個々の例について考え,行なってきたことでもある。もし病勢を挫き,病根をとり除けば医療行為は終わりと考えていた者があったとすれば,その者の常識,ひいては人間性をも疑うものである。リハビリテーションは病気の後始末を組織的に行なうものであり,臨床各科の負担を減ずるとともに患者を人間としてたいせつに取り扱う治療行為であるともいえる。
 観念的な論議はこの程度にして,リハビリテーション・サービスのあり方と現状での問題点について述べよう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?