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特集 医療社会事業
精神病院における医療社会事業
著者: 森井利夫1
所属機関: 1愛知県東春病院医療社会事業部
ページ範囲:P.53 - P.57
文献購入ページに移動Ⅰ.医療社会事業と精神医学的社会事業
私に与えられたテーマは「精神病院における医療社会事業」であるが,精神科領域に貢献する社会事業(ソーシャル・ワーク)のことを精神医学的社会事業(Psychia-tric social work)として,いわゆる,医療社会事業(medical social work)と区別されているのが現実である。もとより社会事業(以下ソーシャル・ワークと記す)はゼネリックな理論と技術の体系をもつものであるが,それが実践されるのは,それぞれ異なった領域においてであり,その呼び方も領域の内容と結びつけて表現されるのが普通である。たとえば,児童福祉,身体障害者福祉,医療社会事業,学校社会事業等というように。
さてそこで,精神医学的社会事業というのも,医療社会事業と並列する独自のソーシャル・ワークの分野である,という立場と,医療社会事業の一部である,という立場とが考えられるのであるが,従来は発展過程の多少のちがいから,前者の考え方が一般に支配的であったようである。
私に与えられたテーマは「精神病院における医療社会事業」であるが,精神科領域に貢献する社会事業(ソーシャル・ワーク)のことを精神医学的社会事業(Psychia-tric social work)として,いわゆる,医療社会事業(medical social work)と区別されているのが現実である。もとより社会事業(以下ソーシャル・ワークと記す)はゼネリックな理論と技術の体系をもつものであるが,それが実践されるのは,それぞれ異なった領域においてであり,その呼び方も領域の内容と結びつけて表現されるのが普通である。たとえば,児童福祉,身体障害者福祉,医療社会事業,学校社会事業等というように。
さてそこで,精神医学的社会事業というのも,医療社会事業と並列する独自のソーシャル・ワークの分野である,という立場と,医療社会事業の一部である,という立場とが考えられるのであるが,従来は発展過程の多少のちがいから,前者の考え方が一般に支配的であったようである。
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