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特集 看護婦不足の現状と対策
看護不足の問題に思う
著者: 吉田幸雄1
所属機関: 1病院管理研究所
ページ範囲:P.10 - P.11
文献購入ページに移動 病院看護婦の不足の問題について二,三感想を述べてご参考にしよう。わが国では,看護婦の不足の問題が病院界の世論になっている。もちろん厚生省もこの問題の解決には苦慮していることも事実である。しかし看護婦の不足は,いうまでもなく看護婦の需給のアンバランスによって生じてくるものであるから,需要と供給を調整することが根本的な対策でなければならない。供給に対し需要が過大でああるならば需要をおさえ,需要に対して供給が過少ならば供給を促進するということであるが,現状においては第1の問題が忘却されているのではないだろうか。
すなわち,戦後世界の病院史上無類の病院ブームを呈してきたが,最近はじつに,それが拍車をかけられつつあるのが事実である。毎年2万床の増床の状態が,35年には2万5,000床,36年には3万床,37年には3万5,000床,そして38年にはついに年間4万床の増床が行なわれた。かくのごとく需要は急増しているが,これに対して看護婦の供給が増大して行けるものかどうかが,私には不安になってくる。
すなわち,戦後世界の病院史上無類の病院ブームを呈してきたが,最近はじつに,それが拍車をかけられつつあるのが事実である。毎年2万床の増床の状態が,35年には2万5,000床,36年には3万床,37年には3万5,000床,そして38年にはついに年間4万床の増床が行なわれた。かくのごとく需要は急増しているが,これに対して看護婦の供給が増大して行けるものかどうかが,私には不安になってくる。
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