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文献詳細

雑誌文献

病院24巻13号

1965年12月発行

文献概要

ホスピタルトピックス 特殊病院

精神病院の歯科診療

著者: 黒木安俊1

所属機関: 1国立下総療養所歯口科

ページ範囲:P.94 - P.95

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 集団の健康管理には一般内科的検査や,耳鼻科,眼科と並んで,歯科検診が行なわれる。ことに,乳幼児や学童期,鄙村,下層階級には歯科サービスが不可欠とせられる。精神病院は長期在院患者の集団であるから,一般社会と同様の意味で,歯科サービスが要求される。入院患者の大多数は身体的清潔感に乏しく,身辺処理能力が低下しているので,病棟看護職員が歯科衛生面で努力しても,毎食後の歯ブラシ使用はもちろんのこと,口腔内を清潔に保つことすら困難である。
 精神疾患は変質病と考えられた一時期もあるほどなので,変質徴候のひとつとして歯牙異常と精神疾患の関連性が重視されている。したがって,正常人の社会に比べて,歯科サービスの必要性はますます増大する。さらに,精神病院に入院中の患者の大多数は法的にも閉鎖を余儀なくされているし,精神病院は都会から離れているので,閉ざされた集団としての歯科サービスの設置要求はたかまる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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