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特集 食事運搬
食事の運搬と病院の建築計画
著者: 伊藤誠1 大場則夫2 西野範夫3 野村東太4
所属機関: 1千葉大学 2共同建築設計事務所 3田中建築事務所 4横浜国立大学
ページ範囲:P.15 - P.20
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食事の運搬に関連してまず問題になるのは,入院患者が3度の食事をどこでとるかということであろう。普通には寝ていることを原則とする生活であってみれば,当然ベッドの上もしくはベッドのわきでたべるのが常識とされ,じじつ大部分の病院でもそのようにしているのが現状である。すなわち,食事を各人のまくらもとにまで運ばなければならないのが病院給食に限られた特殊条件であるといえる。
病院サービスの向上をねがうひとつの目標として,よくホテルがひきあいに出されるが,一部にルームサービスのような制度こそあれ,一般には食堂まで利用者が出向いてくれるホテルとそうはできない病院とでは,この点が著しく異なっている。
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