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文献詳細

雑誌文献

病院24巻6号

1965年06月発行

文献概要

特集 食事運搬

病棟における食事運搬

著者: 壁島あや子1

所属機関: 1国立東京第一病院小児科

ページ範囲:P.31 - P.32

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 病院における給食は,単調な入院生活をすごしている患者にとっての毎日の楽しみであると同時に,疾病治療上,医師の治療と相まって重要な役割を果たしている。しかし実際には,それらの食事がおいしくないという理由のもとに食べ残されてその効果をあげえないとしたら,給食部門はもとよりわれわれ臨床看護にたずさわる者としても考えなければならない大きな問題であると思う。われわれの病院でも,給食部では患者に嗜好調査やその他いろいろのアンケートを求めたりして患者の声をきいているようであるが,最近の自分の入院生活を通して強く感じたことは,やはりなんといってもあたたかい食事をあたたかいうちに食べたいということであった。あたたかであれば,多少献立が下手でも,おいしくたべられる場合が多い。冷たくなったために,食べ残しが出るということもあり得る。
 温食給食ということはすでに言いつくされた感じがするが,実際にそれを行なうには,まだまだ研究されなくてはならないことが沢山あると思う。もしも患者の食欲が食事の温度によって影響されるとしたら,給食部で調理された食事を患者のところまで運搬するその過程に問題があるのではなかろうか。もちろん,これらのことは給食部で工夫されていることではあるが,私は病棟管理者として,病棟における食事運搬について考えてみたいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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