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特集 病院と医療制度
医療制度と病院経営
著者: 一条勝夫1
所属機関: 1病院管理研究所経営管理部
ページ範囲:P.30 - P.36
文献購入ページに移動経営体としての病院
病院は医療の提供を目的とする組織的な事業体である。わが国の病院を経営経済的な立場からみるならば,資本主義経済体制のもとのひとつの生産経済体に外ならない。つまり医療サービスを生産する独立した企業的な経済体をなしているということである。
このことを具体的にいうならば,医療を行なうために必要な人的・物的な要素,つまり生産手段をととのえ,開設すること,これを駆使して医療サービスを提供すること,そして努力の結果として得られた生産結果を処分することによって,資金を回収し生産過程において消耗された生産手段を補填し,次段階の生産にはいるといった一連の循環過程が常態的な働きとして存続しているということである。この場合,消費は生産目的の消耗であり,生産のための手段にほかならない。また生産は医療サービスの提供に終わるのではなく,その成果を処分することによって,消耗した生産手段を回復し,生産体制を維持存続することにある。
病院は医療の提供を目的とする組織的な事業体である。わが国の病院を経営経済的な立場からみるならば,資本主義経済体制のもとのひとつの生産経済体に外ならない。つまり医療サービスを生産する独立した企業的な経済体をなしているということである。
このことを具体的にいうならば,医療を行なうために必要な人的・物的な要素,つまり生産手段をととのえ,開設すること,これを駆使して医療サービスを提供すること,そして努力の結果として得られた生産結果を処分することによって,資金を回収し生産過程において消耗された生産手段を補填し,次段階の生産にはいるといった一連の循環過程が常態的な働きとして存続しているということである。この場合,消費は生産目的の消耗であり,生産のための手段にほかならない。また生産は医療サービスの提供に終わるのではなく,その成果を処分することによって,消耗した生産手段を回復し,生産体制を維持存続することにある。
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