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ホスピタルトピックス 診療
医療保険制度改正の根本問題
著者: T.S.
所属機関:
ページ範囲:P.94 - P.95
文献購入ページに移動 厚生省は,昭和42年度の実施を目標として,最近巨額の赤字に悩まされている医療保険制度の抜本的改正をおこなう準備を進めている。この医療保険制度改正の今後のスケジュールとしては,まず,さる11月末に厚生省内に設けられた牛丸事務次官を委員長とし関係各局長などを委員とする"医療保険基本問題対策委員会"で制度改正の事務局案を審議したのち,社会保険審議会(会長末高信氏),中央社会保険医療協議会(会長東畑精一氏),さらに社会保障制度審議会(会長大内兵衛氏)に諮問することとしている。
この対策委員会が現在検討中の医療保険制度の改正案については,まだ詳細は不明であるが,その骨子になっていると予想される構想は,さる9月上旬社会保障制度審議会が,保険三法の改正案に関する答申にさいして提出した「医療費問題に関する意見」に近いのではないかと考えられている。この意見書においては,まず医療保険行政に対する従来の政府の"腰だめ式"な政策をきびしく批判するとともに,医業経営実態調査の実施や医療費体系の合理化,財源のプール制,薬価対策など医療保険全般の根本的な検討を求めており今後の制度改正にかなり大きな影響を与えるものと考えられるので以下その概要を紹介することとしよう。
この対策委員会が現在検討中の医療保険制度の改正案については,まだ詳細は不明であるが,その骨子になっていると予想される構想は,さる9月上旬社会保障制度審議会が,保険三法の改正案に関する答申にさいして提出した「医療費問題に関する意見」に近いのではないかと考えられている。この意見書においては,まず医療保険行政に対する従来の政府の"腰だめ式"な政策をきびしく批判するとともに,医業経営実態調査の実施や医療費体系の合理化,財源のプール制,薬価対策など医療保険全般の根本的な検討を求めており今後の制度改正にかなり大きな影響を与えるものと考えられるので以下その概要を紹介することとしよう。
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