文献詳細
特集 病院外来のあり方
文献概要
昭和36年に発表された病院経営管理改善懇談会懇談要旨の中に次のような指摘がある。「病院と診療所の機能が十分分化されてなく,病院は収容施設を備えた大診療所の形態をもつ反面,診療所も収容施設や高度の診療設備を備えているものもあって,病院と診療所の間で外来患者はもとより,入院患者についても競合を生じている」また昭和38年の医療制度調査会の答申の中でも,「病院は傷病者が主として収容・診療・看護をうける施設であり,診療所は主として外来患者が診療をうける施設である」との定義がなされているものの,現実は必ずしもその通りでなく,病院と診療所の機能分化,さらには病院の体系的整備の問題はつとに各面で指摘されてきているが,これらの問題は医学教育制度や医療保険制度などと密接に関連しているためもあって,現在まで抜本的な改革,改善に手がつけられていないのが現状であるといえよう。
病院は外来をやめるべきだとか,紹介患者,救急患者のみに限るべきだとか,いろいろの議論もあるが,一般外来を廃止すると,医療施設の体系的整備の問題はもちろん,そのほかに病院のオープン化,専門医制度との関連が生じてくるし,医療費全体の再配分の問題にもつながり,言うべくして行なわれ難い面が多いといえる。
病院は外来をやめるべきだとか,紹介患者,救急患者のみに限るべきだとか,いろいろの議論もあるが,一般外来を廃止すると,医療施設の体系的整備の問題はもちろん,そのほかに病院のオープン化,専門医制度との関連が生じてくるし,医療費全体の再配分の問題にもつながり,言うべくして行なわれ難い面が多いといえる。
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