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文献概要
特集 病院経済の現状
病院の部門別原価と採算状況
著者: 尾口平吉1
所属機関: 1新潟県立十日町病院事務部
ページ範囲:P.24 - P.34
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病院は組織医療を行なう場であり,医学の進歩に伴い病院機能の向上が必要となるために,ますます病院業務の分業化と各部門の規模の拡大化とが進んできている。このことは経済的にみると,病院事業を行なうための部門の分化と独立性が強められてきていることとなるのである。
したがって,病院事業の料金算定が,部門別原価補償方式をとらず,ドンブリ勘定的病院収支のバランスを基準としている現状においては,従来の診療報酬決定の経緯からみて,部門別の経済的独立性が維持できなくなり,常に赤字を宿命づけられている部門,なんらの経営的努力なしに黒字が自動的に生ずる部門とが生ずることは当然である。このようなアンバランスは,第1に,需要者である患者にとっては,きわめて不公正な料金制度となる。
病院は組織医療を行なう場であり,医学の進歩に伴い病院機能の向上が必要となるために,ますます病院業務の分業化と各部門の規模の拡大化とが進んできている。このことは経済的にみると,病院事業を行なうための部門の分化と独立性が強められてきていることとなるのである。
したがって,病院事業の料金算定が,部門別原価補償方式をとらず,ドンブリ勘定的病院収支のバランスを基準としている現状においては,従来の診療報酬決定の経緯からみて,部門別の経済的独立性が維持できなくなり,常に赤字を宿命づけられている部門,なんらの経営的努力なしに黒字が自動的に生ずる部門とが生ずることは当然である。このようなアンバランスは,第1に,需要者である患者にとっては,きわめて不公正な料金制度となる。
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