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文献詳細

雑誌文献

病院27巻4号

1968年04月発行

文献概要

特集 中央検査部

臨床検査の精度管理

著者: 川井一男1

所属機関: 1国立大阪病院研究検査科

ページ範囲:P.43 - P.49

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はじめに
 戦前は臨床検査は大多数の病院では診療科,病棟あるいは研究室において医師の手により必要に応じて実施されたが,戦後アメリカから中央臨床検査機構が紹介されて以来,わが国でも多数の病院でこの制度が採択されるにいたった。
 中央臨床検査部は病院とくに総合病院においては中央放射線部とならんで臨床診療に欠くべからざる部門となった現今では,各診療科からより広く利用されるためには,できるだけ多くの検査種目をできるだけ迅速に実施できなければならない。しかし,いかに広範囲に検査を実施しても,また年々増える検査件数をいかに多く処理しても,いかに迅速に報告しても,検査成績が不確実であっては利用する側の不信を買うのみとなろう。優れた人員と充実した設備がいることはいうまでもないが,人員や機械をいかほどにそろえても適切な管理のもとに正しく運営されなければ,正確な成績を望むことは無理といえよう。近年になって臨床検査の精度管理(Quality Control)がことにやかましく取りあげられる理由はここにある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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