文献詳細
文献概要
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編集主幹ノート
著者: 吉田幸雄
所属機関:
ページ範囲:P.100 - P.100
文献購入ページに移動 本号は"輸血の管理"を特集した.本誌で輸血に関する論文が最初に現われたのは1951年の4月号で当時日赤中央病院院長をしておられた東陽一先生が,"血液銀行"と題して執筆された.それから18年たったことになる.その後のわが国の輸血技術とシステムは非常に進歩したものである.すでに当時,アメリカにおいては大量輸血に必要な体制ができあがり,各病院で十分な輸血が用いられるようになっていた.これは第2次大戦中に軍によってその技術とシステムが開発され,民間でもそれにならって体制が整備されるようになったからである.
この大量輸血は,1)血液供給源の確保,2)純粋かつ無菌的な採血,3)安全保存,4)確実なる血液検査と輸血,という条件が備わらなければならないが,わが国では,第2次大戦中,軍においてもこのシステムが確立されていなかった.もちろん民間にそのシステムは皆無であり,小量輸血が個々のケースごと,近親者から直接輸血で行なわれていたにすぎなかった.
この大量輸血は,1)血液供給源の確保,2)純粋かつ無菌的な採血,3)安全保存,4)確実なる血液検査と輸血,という条件が備わらなければならないが,わが国では,第2次大戦中,軍においてもこのシステムが確立されていなかった.もちろん民間にそのシステムは皆無であり,小量輸血が個々のケースごと,近親者から直接輸血で行なわれていたにすぎなかった.
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