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文献詳細

雑誌文献

病院28巻12号

1969年11月発行

文献概要

緊急情報

新設医科大学—構想と動き

著者: 水野肇

所属機関:

ページ範囲:P.65 - P.74

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関心の集まる新設医科大学の性格
 インターン問題に端を発した「医学部紛争」はやがて全学の紛争となり,大きな社会問題にまでエスカレートしていった.それから1年半たった現在,ぼつぼつ授業が再開されて,一見,平静になりはじめた医学部もある.しかし,あれだけ大きな問題をかかえ,全学スト,機動隊導入,内ゲバまでくり返したにしては,問題の本質は,一向に解決されたキザシはなく,どちらかといえば,"大学法による閉鎖や廃校へのおそれ"と"学生側がもう待てない"といった心境になりはじめて,授業再開になったという感が強い.
 医学部改革は,いうまでもなく非常にむずかしい.100年という歴史と伝統をもち,そのうえ,医学そのもののもつむずかしさ,学問としての医学の進歩,それに医療制度が微妙にからんで,そう簡単に改革ができるものではない.やはり,改革するには10年ぐらいの月日が必要で,その間少しずつ改良されていって,10年たってみて"この10年間に変わったな"という感じをもつというものであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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