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特集 病院と労使関係
病院の労働条件と賃金問題
著者: 楠田丘1
所属機関: 1アジア経済研究所
ページ範囲:P.31 - P.35
文献購入ページに移動これからの病院における賃金のありかた
1.賃金上昇は避けられない
日本の賃金は昭和30年代の半ば以降,年率にして10%を越える速さで今日まで上がりつづけている.一昨年あたりからはさらにスピードを増して,12-13%にさえ達している.
もちろん,このような賃金上昇は,生産性向上,生計費の増大,労働力不足といったことを要因としているわけである.重要なことは,労働力不足が進展するかぎり,労働力の価格たる賃金上昇は当然のことであり,別の見かたをすれば,日本の労働が低賃金体制から高賃金体制へ転換していく歴史的経過でもあるといえる.
1.賃金上昇は避けられない
日本の賃金は昭和30年代の半ば以降,年率にして10%を越える速さで今日まで上がりつづけている.一昨年あたりからはさらにスピードを増して,12-13%にさえ達している.
もちろん,このような賃金上昇は,生産性向上,生計費の増大,労働力不足といったことを要因としているわけである.重要なことは,労働力不足が進展するかぎり,労働力の価格たる賃金上昇は当然のことであり,別の見かたをすれば,日本の労働が低賃金体制から高賃金体制へ転換していく歴史的経過でもあるといえる.
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