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文献詳細

雑誌文献

病院29巻13号

1970年12月発行

文献概要

特集 病院に残る古きもの 病院に残る古きもの・4

まかない的給食

著者: 阿久津慎1

所属機関: 1名鉄病院

ページ範囲:P.36 - P.37

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 まかない的ということばに抵抗を感ずる人があるかと思う.まかないということばは,だいぶ昔から使われている.宇津保物語(984年)楼上,下の巻に‘師の君日暮るるめり,御まかないせられよ’と出ているもの,源氏物語(1005-14年)夕顔の帖に‘取りつぐ御まかないうちあはず’と出ている‘まかない’は,今日われわれが理解しているまかないとは,少し違ったものであるが,江戸幕府のころのまかない方は,ほぼ今日のまかないに近い意味で使われているようである.
 いずれにしても,まかない的ということは,古いということであり,近代化されない時代おくれということに解釈して,年の瀬にスス払いをして,こんなものが,こんなところにあったと気づいて,もうじゃまだから,明治村へでも持って行こうかというようなものが,炊事のどこかに残っていたら,探し出してみようということにしたのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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