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文献詳細

雑誌文献

病院29巻13号

1970年12月発行

文献概要

病院経営戦前戦後・12

病院組織の変化(5)

著者: 山元昌之

所属機関:

ページ範囲:P.72 - P.72

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 患者収容態勢のうち,最後に寝具設備をふり返ってみよう,昭和20年の初めころから,空襲が激しくなった.病院は爆撃しないはずだから,病院の屋上に標示をしたらどうだ,などと大まじめに議論しているうちに,夜間の無差別大爆撃が始まり,軍需工場も,住宅も,学校も,お寺も,病院もいっさい区別なしに焼き払われた.焼かれた病院では,物資のないときで,寝具の補充がつかないので,それから後は入院患者に寝具を持ってこさした.これが実情だ.
 この当時の状況をみて,戦前はベッドにふとんはついていなかったと思っている人たちもいるようだが,それは大きな誤解で,むしろ今日のようにベッドと寝具とを切り離した考え方のほうがおかしい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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