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文献詳細

雑誌文献

病院29巻5号

1970年05月発行

文献概要

特集 病院とコンピュータ

臨床検査とコンピュータ

著者: 野村裕1

所属機関: 1大阪成人病センター循環器部第3科

ページ範囲:P.37 - P.43

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臨床検査自動化の必要性と目的
 緒言にかえて,筆者はhospital automationの必要性をまず強調しておきたい.ここでいう病院自動化ということばの中には,カルテ管理を含めた病院管理,薬局業務,臨床検査,治療部門,狭義の事務部門,看護業務,などにおける情報処理の合理化と,検査や治療などの医療分野や事務分野における機械化がすべて包含されている.
 一般社会の情報化,医療水準の向上,患者数の増大,病院機構の複雑化,さらに医療技術者数の不足に伴って,医師・看護婦・技術員・事務員など病院のスタッフが,日常処理していかなければならない業務量は,しだいに増大してきており,病院内の各部門で人手不足が深刻になりつつある.しかも,ぐあいの悪いことに,これらのスタッフは,彼らの本来の業務以外の,いわば雑用に忙殺されているのが現状ではなかろうか.この状況は,日本だけにかぎらず,世界的な傾向のようである.そのようなわけで,省力化手段として,前述のような広義のhospital automationを推進しなければ,遠からず医療自体が危機に陥ることを筆者は痛感している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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