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文献詳細

雑誌文献

病院29巻6号

1970年06月発行

文献概要

病院の広場

総合病院の連携と地域医療

著者: 山本修1

所属機関: 1都立大塚病院眼科

ページ範囲:P.17 - P.17

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 欧米の病院では,病院は入院を主体とし,一般開業医は外来を中心とし,病院と診療所の機能分化がはっきりしているが,わが国ではお互いの守備範囲が明確でないため常に紛争の種をまき散らしているのは周知のとおりである.しかし,わが国では病院と診療所の競合のみならず.いわゆる公的病院およびこれに近い性格のものを取り上げてみても,国立・都道府県立・市町村立・日赤・済生会・農協その他多くの病院があり,国鉄・電電公社などの職域病院も多く,これらの病院が地域の医療需要とは無関係に乱立して拡張・整備に狂奔し,まったく百鬼夜行のありさまである.
 これらの多くの病院にはそれぞれ設立の根拠と由来があり,いまこれを整理・統合せよなどとはいわないし,またそのようなことができる筈もないが,これらの病院がお互いになんの連携もなく,それぞれ独自のプランに従って発展していることは,限られた国民医療という見地からみた場合,大きなムダと非能率を招いているのは事実である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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