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病院に於ける放射線科の管理
著者: 山下久雄12 藤田順一12
所属機関: 1国立東二放射線科 2厚生
ページ範囲:P.15 - P.20
文献購入ページに移動現在の医学から放射線医学を取除くと,それこそ鼎の一脚を失つた様で,診断学上にも治療医学上にも幾多の支障を来すことは当然である。従つて医療法並に同施行規則上に放射線に関する条項が相当にあり,エツクス線装置を持たなければ病院とはいえない位に定義されている。単科の医院でさえ,それが何科であつても或程度の放射線を取扱わないと非常に不便である。大学の各教室,大病院の各科になると,各々その必要性を認め,各教室毎或は各科毎に装置を所有する所も決して少くない現状である。此の様に放射線医学そのものは広く普及され乍ら,未だ独立の学問としての認識を欠いている向が相当にある。例えば大学の医学部で放射線医学教室の未だにない所が沢山あり,医師の国家試験科目に放射線医学が含まれていないという様な大きな矛盾すらある。現在の臨床医学は内科,外科と並んで放射線医学があつて始めて完全な偉力を発揮する実状にあり,各科と密接なる関係を有する放射線科が,病院に於て如何にあるのが最も合理的であるかを凡ゆる方面から研討して見よう。
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