文献詳細
文献概要
おなかを開く話・3
抜糸をしたあと
著者: 今村栄一1
所属機関: 1国立東京第一病院小児科
ページ範囲:P.88 - P.92
文献購入ページに移動7針縫った手術創の回りをおさえながら,うつむき加減に歩いている姿は,自分で考えてもみすぼらしいものである.おなかをおさえていないと,歩きにくいのである.うがいをしようとすると,おなかの皮がつっぱり,首のすじもいうことをきかず,水がのどへたまらない.ニワトリはじょうずに水を飲むものだ,首が長いためかなと感心する.
しかし7日たって抜糸してもらったらば,少しそり返ることができるようになった.立ったままで天井を見ることもできるようになり,ニワトリをうらやましく思わないでもすむようになった.
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