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訃報
武蔵野赤十字病院事務部長 森 直一 氏を語る
著者: 石原信吾
所属機関:
ページ範囲:P.79 - P.79
文献購入ページに移動森さんが厚生省の国立公園課長,同統計調査部指導課長などを経て武蔵野日赤の事務部長に転進されたのは昭和34年で,ちょうど日本の病院が近代化と経営上の苦難の両道に踏み込みはじめたころだった.以来約14年間,エピソードのないのがエピソードといわれる謹厳剛直の生涯を,文字どおり病院のために捧げたのだ,とくに,昭和35年,36年に国じゅうを吹きまくった大争議の嵐は,森さんにとっても大きな試練だった.受身でなく常に一歩踏み出して事に当たる森さんは,神崎院長を助けて,まともにその嵐に対向した.森さんはその後も,病院管理者として同じその姿勢を保持し続けたのだ.日本病院協会の地方勉強会では全国に足跡を残し,また厚生省病院管理研究所でも講師をつとめるなど,その日本の病院界に果たした功績も大きい.
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