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人
妥協を排して前進する人 佐久総合病院長 若月俊一氏
著者: 大槻菊男
所属機関:
ページ範囲:P.18 - P.18
文献購入ページに移動昭和20年の春,1年間の拘留から釈放された若月君を今の佐久病院に行くようにすすめた時,"君のような人が後に残ってやってくれなければ,これからの日本はどうなるか"というようなことを言ったことを覚えている.その後,上京のついでに時どき尋ねてきてくれたが,戦争がはげしくなっていたころで,いつも玄関で立話をするだけで帰って行った.以来ずっと,大いにやっているなと思って遠くから見守ってきた.若月君は,ひたむきで,正しいと思ったことにはいっさいの妥協を排して前進する人だから,戦争中に一度尋ねたことのあるあの美しい千曲川のほとりの農村で,これからもきっと,一生大いにがんばって行くことだろうと期待している.
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