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文献詳細

雑誌文献

病院32巻10号

1973年10月発行

文献概要

病院職員のための医学知識・10

ここまできた癌の治療

著者: 石井兼央1

所属機関: 1国立がんセンター血清部

ページ範囲:P.88 - P.89

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 日本人では胃癌がたいへん多いといわれていますが,最近でもそうでしょうか.
 そのとおりです.昭和46年の癌の部位別死亡者数や死亡率をみましても,男子では胃癌がもっとも多く,ついで肺癌,肝臓癌,食道癌,膵臓癌の順ですし,女子でも胃癌,子宮癌,肝臓癌,肺癌,乳癌の順になっております(表1).しかし昭和22年以後の癌による死亡者数の年次推移によりますと,胃癌は昭和43年頃からあまり増える傾向はみられなくなりましたし,子宮癌はむしろ年々減っていく傾向があるようです.
 胃癌や子宮癌などの日本人で多い癌による死亡率が増えないことはたいへん喜ばしいことですが,この原因ははっきりしません.胃癌,子宮癌の集団検診,早期発見という対策も役にたっているかもしれませんが,環境の変化が関連していることも考えられます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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