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病院建築・57
リハビリテーションセンターの設計—兵庫県リハビリテーションセンター その企画と,開設後4年をかえりみて
著者: 沢村誠志12
所属機関: 1兵庫県リハビリテーションセンター 2兵庫県身体障害者更生相談所
ページ範囲:P.97 - P.103
文献購入ページに移動兵庫県リハビリテーション(以下リハビリと略)センターは,兵庫県が県政百年記念事業の1つとして,身体障害者のうち,主として肢体障害者を中心として,たんに医療にとどまらず,心理,社会,職業にわたる総合リハビリ体系をとり入れることを目的としたものである.昭和43年より47年までの5か年に計画建築されたもので,第1期には,付属病院,機能回復訓練部門,第2期には,職業訓練校とに分けられた.総合化の目的のもとに当初よりプランされた身体障害者のスポーツ部門,自動車訓練部門,授産施設の整備と最近問題とされている身体障害者の相談評価を行ない能力の開発を行なう能力開発センターが現在なおプラン中である.この意味では,総合化を今なお目ざしているセンターといえる.
しかしながら,付属病院および機能回復訓練課の開設された昭和44年10月には,全国にも類をみないセンターであった.最近,神奈川県をはじめとして規摸の大きいすぐれたリハビリセンターが建設またはプラン中であるが,このセンターが1つのモデルとして注目され,いろいろの参考の資料を提供したように思われる.そこで,昭和36年ごろから当センターのプランの一端を担当し,開設後も現場の業務に携ってきた筆者がこれまでのリハビリセンターの経緯を述べてみたい.
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