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文献詳細

雑誌文献

病院32巻13号

1973年12月発行

文献概要

第23回日本病院学会演題選

オーストラリア抗原陽性の急性肝炎患者における看護の一考察

著者: 寺崎明美1

所属機関: 1虎の門病院看護部

ページ範囲:P.91 - P.93

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はじめに
 オーストラリア抗原(以下Au抗原)が,問題にされはじめて数年になる.現在医学的にはAu抗原は、B型肝炎の病原体と密接な関連を有し,経口的,非経口的に感染しうることが明らかにされ,病院管理上,Au抗原に対する対策は,早急に対策を確立する必要に迫られている.とくに輸血,人工腎臓などによる感染伝播を食い止めることや,医療従事者に対する危険防止,院内感染を防ぐため,患者および医療従事者についてAu抗原の検査がなされ,現在判明しているかぎりの感染経路の遮断や,感染防止対策を立てることに努力が払われなければならない.医学的にAu抗原の概略をまとめると,以下のことがいえる.
 1) Au抗原の本態は,解明しつくされていない. 2) Au抗原は,B型肝炎ウイルスと密接な関連を有する. 3) Au抗原は,経口的,非経口的に感染しうる. 4) Au抗原の発見により,従来の流行性肝炎と血清肝炎の分類は,Au抗原の関連する肝炎(B型肝炎,HB)と,関連の認められない肝炎(A型肝炎,HA)の分類が承認された. 5)急性肝炎→慢性肝炎→肝硬変→肝癌の進展過程に,Au抗原の関与する場合が少なくない. 6)激症肝炎では,Au抗原が証明されぬか,低力価のことが多い, 7)その他

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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