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文献詳細

雑誌文献

病院32巻3号

1973年03月発行

文献概要

病院職員のための医学知識・3

臓器移植の現状と将来(1)

著者: 初音嘉一郎1

所属機関: 1千手堂病院附属岐阜心臓血圧センター

ページ範囲:P.84 - P.85

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臓器移植をひとくちで定義するとどうなりますか
 人体にはその人の生命を維持するのに絶対欠かすことのできない臓器や組織があります.たとえば心臓,肺,肝臓,腎臓などの臓器は,その機能が低下したり,あるいは廃絶したときには,これをなんらかの方法で補わないかぎり,その人は比較的短期間のうちに死亡することはいうまでもないことで,これを寿命としていたわけです.
 しかし医学が進歩するにつれて,こうした機能の低下あるいは廃絶した臓器を取り去り,他の人体あるいは動物から臓器をもってきてその機能を代行させ,その人の寿命,生命を延長させようとする試みがなされるようになってきました.こうした臓器にはその機能を発揮させるために,その臓器に血液を供給する動脈とそこで使われた血液を再び心臓へもどす静脈とがあります.こうした‘血管どうしをつなぎあわせて,その臓器特有の機能を他の患者の中で営ませようとする手術’を臓器移植といいます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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