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文献詳細

雑誌文献

病院32巻3号

1973年03月発行

文献概要

今日の精神医療・3

精神医療における技術とは何か

著者: 川上武1 金子嗣郎2

所属機関: 1杉並組合病院 2松沢病院

ページ範囲:P.106 - P.113

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 金子 このところ精神病院の不祥事がいろいろ問題にされています.その背景は,向精神薬が昭和30年ごろからはいってきて,精神医療が明るくなったという見方がある.ところが,それに乗って気楽に精神病院がどんどんできてきて,病床数もだいたいピークにさしかかってきて,来年度から措置入院の予算要求を厚生省がいままでより100人ばかり減らすんですね.それは実際に措置の患者がそれだけいなくなってきたということもあるでしょうけれども,現象としては,戦後の精神医療のターニング・ポイントみたいになってきているということがあると思います.
 結局内部的にいろいろな不祥事が起こって,それに対する批判が出てきた.一方では,精神病院に入院させるのは罪悪だという極論まで出てきていますね.そのへんは,もう一度精神科の医者なり,看護婦なり,いろいろな新しい職員たちの仕事の内容をきちんと整理をして,いったい精神医療における技術とは何かを考え直していかなければならない.そういうことで,今日は川上先生にいろいろおうかがいしたいわけです.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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