icon fsr

文献詳細

雑誌文献

病院32巻5号

1973年05月発行

特集 看護に提言する

看護婦の転・退職から考えること

著者: 山本善信1

所属機関: 1兵庫県立柏原病院

ページ範囲:P.40 - P.43

文献概要

●はじめに
 「病院」編集室のほうから首題についての原稿の依頼を受けたとき,はじめ私は,ちょっとためらった.けれども,現在日本の病院では,看護婦が結婚などの理由からではなく,他に何らかの理由で転職を考えなければならないという切迫した事情もかなりにあると思われるので,これを機会に看護婦という職業を私なりに見直したい気持もあって,あえてお引き受けした.
 私の奉職する病院は,郡の人口が約7万人の田園過疎地帯にあって,丹波・但馬地方の胃がん,子宮がんに対する検診センターを持ち,地域の救急医療を行なう唯一の病院でもあるので,年間約2000名の退院患者のうち,4分の1を交通外傷による救急患者で占められており,悪性新生物患者がこれに次いで多い,また地域の中核病院としての色彩が濃く,重症患者が集まってくるために,退院患者の死亡率は7%を上回っている.したがって,医師や看護婦にとっての勤務条件は,最もきびしい病院のひとつであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら