icon fsr

文献詳細

雑誌文献

病院32巻9号

1973年09月発行

文献概要

招待席

ネパールでの体験から

著者: 岩村昇 佐藤智1

所属機関: 1東京白十字病院

ページ範囲:P.72 - P.80

文献購入ページに移動
 佐藤 すでにご存じの方も多いとは思いますが,一応,岩村さんがネパールへ行かれた10数年前の経過からお話しくださいませんか.
 岩村 35年ほど前から日本キリスト者医科連盟というクリスチャンのお医者さんや看護婦さんの集まりがあったんですが,戦争が終わって平和になってから,なんとかアジアの国に医療奉仕に行きたいという同志が集まって,海外医療協力を実行する団体として‘日本キリスト教海外医療協力会’ができたわけです.そこを通してネパールで公衆衛生を必要としていると聞きました.私は公衆衛生の中で伝染病サイドのことをやっていたので,海外へ出るときがきたと思いました.当時のネパールは,秘境ヒマラヤということで,探険的な興味もあり行ったんです.行った先には,12か国から25のキリスト教団体が集まったネパール合同ミッションというのがありました.このミッションのやり方は,それぞれの医者や看護婦の人件費等は本国からの浄財献金によって,それから生活費,新しい仕事の経費,共同の事務費などの一部分担金として一定額を出しているわけです.そのネパール合同ミッションが,現在までネパール政府の許可を得て病院・診療所を7か所ばかりつくってきたわけです.私はその中の1つである西ネパールのタンセンというところで初めの9年間やってきました.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら