病院33巻1号

1974年01月発行

今日の精神医療・13

これからの精神科医—過去へのきびしい反省と訣別をこめて

著者： 岩佐金次郎¹ 竹村堅次² 金子嗣郎³ 近間悟⁴

所属機関： ¹井之頭病院 ²昭和大学烏山病院 ³都立松沢病院 ⁴宮崎県富養園

ページ範囲：P.96 - P.103

入院者のうち少なくとも2割の人たちは退院してもさしつかえない——出席した4人の方がたの共通した認識である．しかし，現実の壁は内も外も強固だ．ここで，1人の精神科医として，おのれにかかわってくる問題にどう対処すべきなのか．‘自分ひとりの幼い善意’だけでは，決して事態は改善されはしないというきびしい目で，医師としての自分を見直そうというわけだ．