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中検管理から病院管理へ 関東中央病院 樫田良精院長
著者: 守屋博1
所属機関: 1順天堂医院管理部
ページ範囲:P.13 - P.13
文献購入ページに移動たまたま昭和29年東大病院の新築と同時に,近代組織化のため中央手術室と中央検査室の計画が始まった.呉先生のあとを継がれた美甘教授が中央検査部長になられたので,助教授の樫田先生が副部長といいながら,実質的に創立の責任を負わされたのである.われわれ病院管理屋は,病院の近代化は諸機能の中央化,ことに中央検査室の確立から始まると考えて一般病院で苦労していたのであるが,国立大学では有名な講座割拠制度のため急には中央化は進まないであろう,場合によれば10年仕事かと考えていたが,実際にはわずか数年でりっぱな検査室ができあがった.これは中検の実績が事実をもって前近代性を圧倒したとみるべきであろう.東大で中央制度が確立したことは,結果として他の国立大学や私立大学に及び,病院近代化の突破口となったのである.
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