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文献詳細

雑誌文献

病院33巻2号

1974年02月発行

文献概要

病院職員のための医学知識・14

臨床病理学とは

著者: 河野均也1

所属機関: 1日本大学医学部臨床病理学教室

ページ範囲:P.72 - P.73

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 臨床病理学とは,どのような学問でしょうか.また,従来のいわゆる病理学とはどのように違うのでしょうか.
 臨床病理学とは英語,とくにアメリカで用いられているClinical Pa-thologyを直訳したものであり,日本ではわずかに20年の歴史しかもたない医学の中ではもっとも若い学問の1つであります.また,わが国においては一部の私立大学医学部に臨床病理学教室が開講され,活動を開始しているのみであり,国立大学には講座の開設が許可されていないのが現状でありますから,臨床病理学とはどのような学問であるのか疑問をもたれる方が多いのも当然のことと思います.
 従来,病理学は基礎医学の一分野に数えられ,病理解剖を通じて死因を追求し,病気の本態を解明する学問であると考えられてきました.ところが,今世紀後半にはいりますと,病理形態学的変化も針生検法の開発をはじめ,いろいろな臓器を生検することによって患者が生きているうちに検索することができるようになりましたし,これと平行して患者から採取される血液や尿をはじめ,いろいろな試料を生化学的に,あるいは免疫学的な手技などを用いて分析する技術や,患者自身から発せられる情報を心電図などの生理機能検査手技を用いて検査する技術が飛躍的に進歩してきました.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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