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文献詳細

雑誌文献

病院33巻3号

1974年03月発行

文献概要

病院職員のための医学知識・15

心臓病の知識

著者: 三浦勇1

所属機関: 1佼成病院・心臓科

ページ範囲:P.56 - P.57

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 よく虚血性心臓病という言葉が使われますが,それにはどんな病気が含まれるのですか.
 虚血性心臓病とは,心筋の栄養血管である冠状動脈の血流障害によって,心筋に酸素欠乏,変性,壊死などの‘虚血性’変化を生じ,その程度に見合う狭心痛,不整脈,循環不全などの諸症状を呈する疾患の総称で,狭心症と心筋硬塞および両者の中間の状態がこれに含まれます.
 栓塞症のような稀な例外を除けば,虚血性心疾患の原因の大部分は冠状動脈硬化です.動脈硬化のおこり方には,いくつかの型がありますが,冠状動脈に見られるのは,主としてアテローム硬化であります.つまり,動脈の内膜に,脂肪の変性物であるアテロームと呼ばれる‘おから’状の物質が堆積し,これに石灰化,壊死,出血などの変化が加わって,内膜の肥厚,内腔の狭窄,さらには閉塞などがおこり,冠動脈血流を障害するのです.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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