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「苦悩するアメリカの医療」(牧野出版社)を読むとき,読者は,著者の若松先生がいかにすぐれた分析能力を備えた学者であるかと思う.しかしまた,ただの学者ではないとも思う.なまなましいアメリカ社会をダイナミックにとらえた論理の展開には,机上の空論ではない現実の医療政策家,行政家としての先生の面目が躍如としてみられるのだから.先生は,HMOやPSROなど混沌とした今日のアメリカ医療の姿を,資本上義社会における貴重な社会実験として凝視されているが,一方では,またそのままわが国の医療の現在と将来の姿に相対しておられる.
発表された数多い意見によっても,最近では「老人ホーム等における医療供給体制のあり方に関する研究報告書」をみても,学問的でかつ実務的な先生の姿勢は一貫しており,しかもわが国の医療に対する情熱のほどがうかがえるというものだ.
発表された数多い意見によっても,最近では「老人ホーム等における医療供給体制のあり方に関する研究報告書」をみても,学問的でかつ実務的な先生の姿勢は一貫しており,しかもわが国の医療に対する情熱のほどがうかがえるというものだ.
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