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特集 救急医療 救急医学教育
小児の救急医療とその教育
著者: 西村昂三1
所属機関: 1聖路加国際病院小児科
ページ範囲:P.56 - P.58
文献購入ページに移動 筆者が大学を卒業した頃の日本の小児医学には,救急医療の概念はあっても,そのシステマティックな実施をしている施設はなかった.疫痢,熱性痙攣,てんかん,などの症例はしばしばみられたが,各施設で適当に処理されていたにすぎない.私は母学の付属病院で1年間のインターンと2年間の小児科医局生活を経て,昭和30年に渡米,テネシー大学病院で小児科レジデントとして勤務しはじめた.当時,米国の小児医学の教育をみて,最も深い感銘をうけたのは,臨床教育にそそがれるエネルギーの大きさと救急最優先の観念の徹底であった.私は,それまでに自分が日本で受けた医学教育が,いかに非実用的で効率が悪かったかを痛感したが,20年後の現在,小児の救急医療に限定していえば,その当時の米国の水準には残念ながら追いついてはいない.
そこで本稿では,小児の救急医療の問題点につき,私が日頃から思っていること,感じていることを述べ,私に与えられた責を果たしたいと思う.
そこで本稿では,小児の救急医療の問題点につき,私が日頃から思っていること,感じていることを述べ,私に与えられた責を果たしたいと思う.
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