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文献詳細

雑誌文献

病院34巻7号

1975年07月発行

文献概要

病院職員のための医学知識・31

ペインクリニック

著者: 若杉文吉1

所属機関: 1関東逓信病院・麻酔科

ページ範囲:P.54 - P.55

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ペインクリニックは,いつ頃からどんなキッカケで始まったのでしょうか.
 まず,ペインクリニックとは,神経ブロック法を主体として,主に痛みの疾患ですが,痛み以外の各種疾患も診断治療するクリニックであります.したがって,神経ブロック法によらない,単に薬物,理学,ハリ療法等によるクリニックをペインクリニックとは呼びません.それでは神経ブロックとは何かといいますと,ブロック針で神経に直接,あるいはその近くに薬液を注入して,神経の興奮伝導を化学的に遮断する方法であります.
 このような神経ブロックが行われるようになったのは,1850年代に注射器と注射針が発明されてからで,1884年にはKarl Kollerが,すでに診療に応用しております.ペインクリニックという言葉は,1936年,E. A. RovensteinがニューヨークのBellevue Medical Centerに開設したのが,はじまりといわれております.各国で注目されるようになったのは第二次世界大戦以後で,わが国においては昭和37年8月,東大麻酔科に設立されたのが最初です.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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