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特集 大学病院の革新
慶応義塾大学病院改革の経験
著者: 市橋保雄1
所属機関: 1前慶應義塾大学病院小児科
ページ範囲:P.24 - P.28
文献購入ページに移動わき起こる世論を背景に
かって数年前,最高学府としての大学は,その機能を営むにいろいろな困難に遭遇し,「社会の中で大学は如何にあるべきか」とか,「大学とは何か」との問いかけが澎湃としてわき起こったことは,ご承知のとおりである.
わが慶應義塾大学においても,昭和40年以来,この問題の検討が行われていたが,一方大学紛争の発端は,東京大学をはじめとして,医学部内にあることが多く,解決も極めて困難で,医学部の問題は根が深いと言わざるをえない.そこで昭和44年2月,時の牛場医学部長は学部改革を要求する声に応じ,まずその第一歩として,主として臨床における教育,研究と診療との関係を取り上げ,これらを混同して運営されてきた事実が当時の混乱の因となっているとの認識のもとに,改革の決意を表明され,全学の意志のもとに改革委員会が発足し,審議を開始することになったのである.
かって数年前,最高学府としての大学は,その機能を営むにいろいろな困難に遭遇し,「社会の中で大学は如何にあるべきか」とか,「大学とは何か」との問いかけが澎湃としてわき起こったことは,ご承知のとおりである.
わが慶應義塾大学においても,昭和40年以来,この問題の検討が行われていたが,一方大学紛争の発端は,東京大学をはじめとして,医学部内にあることが多く,解決も極めて困難で,医学部の問題は根が深いと言わざるをえない.そこで昭和44年2月,時の牛場医学部長は学部改革を要求する声に応じ,まずその第一歩として,主として臨床における教育,研究と診療との関係を取り上げ,これらを混同して運営されてきた事実が当時の混乱の因となっているとの認識のもとに,改革の決意を表明され,全学の意志のもとに改革委員会が発足し,審議を開始することになったのである.
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